雨樋の補修を自分でやる手順|継ぎ手の外し方と接着の順番
雨の日に軒先の一か所だけから水が滝のように落ちていると、原因は継ぎ目の外れか、軒とい(のきとい)の詰まりか、支える金具のゆるみのどれかです。
この3つは脚立が届く高さなら自分で手当てできますが、2階の軒といや屋根に上る必要がある場所は転落の危険があるため業者に任せてください。
塩ビの雨といは軽くて表面が滑らかなぶん、外れた部材をはめ直す作業自体は難しくありません。
ただし積水化学やパナソニックなどメーカーごとに形状と品番の体系が違うので、部材を買い足すときは既存品の品番確認が先になります。
本記事では、雨樋を自分で修理するときの手順・やり方を間違えたときに起きること・必要な道具と代用・作業の頻度とタイミングを解説します。

すまいの四季 編集部
結露・すきま風・凍結・雪・雑草・虫・暑さ・台風まで、季節ごとの住まいの困りごとを市販のグッズで手当てする方法をまとめています。製品の仕様はメーカー公式と公的機関の情報で確認し、確認時点を添えて掲載しています。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
雨樋を自分で修理する前に、水が漏れている位置を特定する
作業の入口は、雨が降っている日に外へ出て水の出方を見ることです。乾いた日に地上から眺めても、どこで水が止まっているのかは分かりません。
雨の日に見るべき3か所
- 軒といの途中からあふれている… その手前に落ち葉や土がたまって詰まっています。集水器の直前で起きやすいです。
- 継ぎ目から筋になって垂れている… 部材の接合が外れているか、接着が切れています。
- 軒といが波打っている・一部だけ下がっている… 雨といを支える金具がゆるんでいるか、外れています。水が流れずにたまり、重みでさらに下がります。
竪とい(たてとい)から水が出ていないのに軒といがあふれているなら、詰まりは集水器か竪といの内部です。
この場合は部材を替えるのではなく、まず中身を取り出す作業になります。
手順は雨樋掃除のやり方で解説しています。
ワイヤーを使って竪といの奥を突く方法は、入れる向きを間違えると途中の曲がりで詰まりを押し固めてしまうので、雨樋の詰まりをワイヤーで取る方法で扱っている手順を確認してから始めてください。
外れた継ぎ目と金具を直す基本のやり方
原因が詰まりではなく部材側だった場合、自分でできる修理は3つに分かれます。
継ぎ目が外れているとき
- まず外れた部分の内側の汚れと水分を拭き取ります。塩ビ用の接着剤は油分や土が残っていると付きません。
- 継ぎ手の中に軒といを差し込み直し、位置を合わせます。無理に押し込んで反らせると、乾いた日に戻ろうとして再び外れます。
- 接着剤を使う製品なら、接着面の全周に薄く塗ってから差し込みます。塗り過ぎても強くはならず、あふれた分が内側に垂れて汚れになります。
金具がゆるんでいるとき
雨といを支える金具は、鼻隠しや垂木に打ち込まれています。
ネジ穴が広がってゆるんだ場合、同じ穴に同じネジを打ち直しても効きません。
少し位置をずらして打つか、太いネジに替えてください。
金具の間隔や種類の違いは雨樋の金具の選び方で解説しています。
軒といにひびが入っているとき
ひびが数センチなら、防水テープでの応急処置で雨をしのげます。
ただしテープは日射と温度変化で数か月から1年ほどで縮み、端から浮きます。
応急処置のままにせず、部材の入れ替えを前提に考えてください。
やり方を間違えると起きること
雨といの修理で実害が出るのは、水が家の内側へ回る場合です。
軒といからあふれた水は外壁の同じ位置に当たり続け、塗膜が切れた部分から下地が湿ります。
湿った状態が続けば、木部が腐り、シロアリが寄る条件もそろいます。
基礎まわりに水が落ち続ければ、土が削れて配管が露出することもあります。
傾きを直すときの失敗も起きやすいところです。
軒といは集水器に向けてわずかに下り勾配がつけてありますが、これを逆向きにすると水が反対側にたまります。
金具を打ち直すときに高さを目分量で決めると、勾配が消えたり逆になったりします。
糸を張って端から端まで一直線の下りになっているか確かめてから固定してください。
接着剤の使い方でも差が出ます。
塩ビ用接着剤は溶かして接合するもので、乾いてから位置をずらすことはできません。
仮合わせで長さと角度を確かめ、そのうえで塗ってください。
雨樋の修理でよくある失敗と直し方
買った部材が既存の雨といに入らない
塩ビ雨といは半丸・角型・特殊型・くさり型に大別され、同じ半丸でもメーカーごとに寸法体系が違います。
写真で見た形が同じでも、継ぎ手が入らないことがあります。
既存品に品番の刻印が残っていればそれを頼りにし、読めなければ外した部材を店へ持って行くのが近道です。
ホームセンターで手に入る範囲は雨樋の部材はホームセンターで揃うかで解説しています。
パナソニック製が付いている家なら、パナソニックの雨樋の特徴で扱っている品番の読み方が役に立ちます。
竪といの長さが合わず、途中で切る必要が出た
竪といは上から差し込んで継いでいく作りなので、切る位置を間違えると差し込みしろが足りなくなります。
切る前に、継ぎ手へ何センチ入るのかを実物で測ってください。
径と長さの測り方は雨樋のパイプの選び方で解説しています。
直したはずの継ぎ目からまた漏れる
接着したのに漏れる場合、原因は接着面の汚れか、勾配の逆です。
水が想定と逆向きに流れていれば、継ぎ目の重なりの向きに逆らって水が入り込みます。
もう一度、糸を張って勾配を確かめてください。
カーポートの雨といだけ何度も詰まる
カーポートの雨といは屋根面が浅く、断面も住宅用より小さいものが多いため、落ち葉が少量たまるだけで水があふれます。手順と落ち葉よけの置き方はカーポートの雨樋が詰まったらで解説しています。
雨樋の修理に必要な道具と代用できるもの
| 道具 | 用途 | 代用の可否 |
|---|---|---|
| 脚立 | 軒先まで届く高さの確保 | 代用なし。椅子や台の上での作業はしないでください |
| 塩ビ用接着剤 | 継ぎ目の接合 | 木工用や瞬間接着剤では付きません |
| 電動ドライバー | 金具のネジ留め | 手回しドライバーでも可。ただし本数が多いと手が持ちません |
| 塩ビ用ノコギリ | 軒とい・竪といの切断 | 金属用の細目のノコギリで代用できます |
| 水糸と水平器 | 勾配の確認 | たこ糸とスマートフォンの水平表示でも用は足ります |
| 防水テープ | ひびの応急処置 | ビニールテープは短期間で剥がれます |
| 厚手のゴム手袋 | たまった土や落ち葉の除去 | 軍手は水を通すので向きません |
脚立は、最上段に立たなくても軒先に手が届く高さを選んでください。
届かないからと段を上がるのが転落の原因です。
2階の軒といや屋根に足を乗せる作業は、足場の判断が必要になるため業者に見積もりを取ってください。
点検と手入れの頻度とタイミングの目安
雨といの様子を見る回数は、周囲に落葉樹があるかどうかで変わります。
落ち葉が屋根に乗る環境なら、落葉が終わった秋の後半に1回と、梅雨入り前に1回の年2回が目安です。
落葉樹がなく砂や苔だけがたまる立地なら、年1回で足りることもあります。
直す作業は、雨が上がって数日たった乾いた日に行ってください。
塩ビ用接着剤は水分が残っていると付かず、濡れた脚立や軒先は滑ります。
反対に、漏れている位置を探すのは雨の日でないと分かりません。
雨の日に見て記録し、乾いた日に直す、という2回に分けるのが実際的です。
台風の前に補修を終えたい場合は、部材の入手に時間がかかることを見込んでください。メーカー品番が必要な部材は店頭在庫がなく取り寄せになることがあり、取扱いは店舗や時期で変わります。
よくある質問
雨樋の修理は賃貸でも自分でやっていいですか
先に管理会社か大家に連絡してください。
雨といは建物側の設備として扱われることが多く、入居者が手を加えると費用負担や責任の所在が問題になります。
あふれている事実を伝えれば、多くの場合は建物側の手配で直します。
雨樋に穴があいた場合、テープだけで済ませられますか
防水テープは雨をしのぐ手当てにはなりますが、日射と温度変化で縮んで端から浮くため、いずれ貼り替えか部材の入れ替えが必要になります。次の雨までの応急処置として使い、あとで部材ごと替える段取りを組んでください。
半丸と角型では、修理のしやすさが違いますか
半丸は塩ビ雨といの初期からの標準形状で構造が単純なため、部材の種類が多く、他の形状より安く手に入ります。
角型は側面が平行な平面的なデザインで、底面に座面の窪みがあります。
形状ごとの違いは雨樋の種類と選び方で解説しています。
雨樋のサイズは、屋根の大きさで決まるのですか
積水化学は、屋根の総面積と地域の降雨量に見合う排水能力で選ぶとしています。
同じ形状でも呼び径が複数あるため、既存より細いものに替えるとあふれやすくなります。
数値はメーカーの品番ごとに違うので、既存品の品番かカタログで確認してください。
雨樋を自分で修理すると、火災保険は使えなくなりますか
台風などの自然災害による破損は保険の対象になることがあり、その場合は修理前の写真が判断材料になります。自分で直す前に、破損状況を撮影し、保険会社に問い合わせてください。
まとめ
雨といを自分で直せるかどうかは、脚立で安全に手が届く高さかどうかで決まります。
届く範囲なら、雨の日に漏れている位置を見て、乾いた日に継ぎ目の接合か金具の打ち直しを行う流れで対処できます。
既存品と形状が合わない部材を買ってしまう失敗が多いため、品番の確認と仮合わせを先に済ませてください。
ぜひ本記事の「雨の日に見るべき3か所」と道具の一覧を参考に、自分の家の雨といがどの原因で漏れているのかを確かめてから作業に入ってください。
