雨樋の金具の選び方|support金具の種類と取り付け間隔
雨樋を支えている金具が1本外れて、軒といが少し垂れ下がっている。
この状態でホームセンターへ行くと、同じ形に見える金具が「打ち込み」「正面打ち」「吊り」といった名前で何種類も並んでいます。
この呼び分けは、どこに固定するかを表した言葉で、屋根の下地のどこにビスや釘を打てるかで選ぶものが決まります。
積水化学やパナソニックが公表しているとおり、雨といは軒とい・集水器・竪とい(たてとい)の3つで構成され、金具はこのうち軒といと竪といをそれぞれ別の部品で受けています。
形状も半丸・角型で受け口の形が違うため、種類を1つ間違えるだけで手持ちの樋が乗りません。
本記事では、雨樋金具の名前が何を表しているのか、取付位置ごとの選び分け、形状と樋が合わないときに起きることを解説します。

すまいの四季 編集部
結露・すきま風・凍結・雪・雑草・虫・暑さ・台風まで、季節ごとの住まいの困りごとを市販のグッズで手当てする方法をまとめています。製品の仕様はメーカー公式と公的機関の情報で確認し、確認時点を添えて掲載しています。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
雨樋 金具という部品が支えているもの
雨樋金具は、軒といや竪といを屋根や外壁に固定して、水が流れる勾配(こうばい=傾き)を保つための部品です。積水化学の住宅用雨といの構成では、軒先で雨水を受ける軒とい、集めた水を落とす集水器、地上へ下ろす竪といの3つが基本となっていて、このうち軒といと竪といは自立できないため、一定の間隔で金具に受けられています。
軒とい側の金具は「とい受け」「軒とい受金具」などと呼ばれ、樋の断面形状に合わせた受け口が付いています。
竪とい側は壁に沿わせて抱き込む形で、「でんでん」「竪とい金具」と呼ばれる部品です。
呼び名がメーカーやホームセンターの棚で揺れるので、名前だけで探すと迷います。
探すときは、軒とい用か竪とい用か、どこに打つか、樋の形状と径、この3点で絞ってください。
もう1つ知っておきたいのは、軒とい用の金具が水勾配を作っているという点です。
同じ高さで並べると水が流れず、落ち葉や砂が溜まります。
1本だけ交換するときは、前後の金具の高さに合わせて取り付けてください。
全体を付け替えるときは、集水器へ向かって少しずつ下がるように出幅や高さを調整します。
取付位置で決まる雨樋 金具の呼び分け
金具の名前の大半は、どこに打つかを表しています。屋根の構造によって打てる場所が違うので、既存の金具がどこに固定されているかを先に見てください。
| 呼び方 | 固定する場所 | 該当する家 |
|---|---|---|
| 打込み(打ち込み) | 垂木(たるき)の木口に脚を打ち込む | 鼻隠しが無い、または垂木がそのまま見えている屋根 |
| 正面打ち | 鼻隠し(はなかくし=軒先の正面の板)にビス留め | 軒先に平らな板が張られている一般的な住宅 |
| 横打ち・側面打ち | 破風板(はふいた)など側面にビス留め | 正面に打てる面が無い、または狭い場合 |
| 吊り(吊り金具) | 野地板や屋根面から吊り下げる | 金属屋根など、上から吊る納まりの家 |
| でんでん(竪とい金具) | 外壁に打ち込む、またはビス留め | 竪といを固定する箇所すべて |
自分の家がどれかを判断するには、脚立で安全に届く位置の既存金具を1か所見れば足ります。
樋の裏側に手を入れて、金具の脚が軒先の板の正面から出ているか、板の木口に刺さっているかを確かめてください。
2階の軒といは高所作業になるため、足場が組めない位置なら業者へ依頼する範囲です。
屋根に上っての確認は転落の恐れがあるので避けてください。
半丸か角型かで受け口の形が変わる
取付位置が決まったら、次に合わせるのは樋の形状です。
積水化学は雨といの形状を半丸・角型・特殊型・くさり型に分類していて、金具の受け口もこれに対応して作り分けられています。
半丸は塩ビ雨といの初期からの標準形状で、構造が単純なぶん他の形状より安く、多くの住宅で使われてきました。
角型は側面が平行な平面的デザインで、底面に座面の窪みがあります。
半丸用の金具に角型の樋は乗りませんし、逆も同じです。
半丸同士・角型同士であっても、メーカーごとに寸法とツメの位置が違うため、他社の金具に自社の樋を載せることは想定されていません。
竪とい側も同様で、丸か角か、抱く径が合うかで使えるかどうかが決まります。
形状と径の見分け方そのものに迷う場合は、雨樋の種類と選び方で半丸と角型の違いとサイズの見分け方を解説しています。竪とい側だけを交換したいなら、雨樋のパイプの選び方で径と長さの測り方を解説しています。
メーカーごとに寸法が違う理由と、品番での確かめ方
塩ビの雨とい部材は、メーカーが自社のシリーズ内で寸法と勘合(かんごう=はめ合い)を設計しています。
パナソニックの住宅用雨といだけでも、Archi-spec TOI、メタリック調軒といシリーズのFS-II型・FS-I型、グランスケア PGR60、シビルスケア PC77・PC50、ジェイスケア PJ70、パラスケア U105、たてとい60、KAKU RK85と複数のシリーズが並んでいて、それぞれに専用の金具があります。
見た目が似ていても、受け口の内寸やツメの掛かり方は別物です。
確実なのは、既存の樋か金具に刻印されている品番を読むことです。
軒といの裏面や竪といの表面に、シリーズ名と型番が印字されていることがあります。
読めない場合は、外した金具そのものを店へ持ち込んで、同じシリーズの棚で照合してください。
パナソニック製と分かっている場合は、パナソニックの雨樋の特徴で品番の読み方と互換の見分け方を解説しています。
呼び径のミリ数だけで選ぶのは避けてください。
同じ呼びでも実寸が違うことがあり、数字が一致しても嵌まらない場合があります。
ホームセンターで揃う範囲と、メーカー取り寄せになる範囲の切り分けは、雨樋の部材はホームセンターで揃うかでサイズと選び方の基準を解説しています。
雨樋 金具が合っていないと起きること
受け口が合わない金具を無理に使った場合
樋がツメに掛からず、風で持ち上がって外れます。
強い雨の日は水の重さが加わるので、掛かりが浅い状態では一区間まるごと落下することがあります。
落ちた樋が下の植栽や駐車中の車に当たる位置なら、被害はそこで済みません。
間隔を広げすぎた場合
金具と金具の間で軒といがたわみ、その低い位置に水が溜まります。
溜まった場所には砂や落ち葉が残り、やがて詰まりの起点になります。
既存の間隔より広げないのが基本で、1本交換するときも位置をずらさないでください。
高さを合わせずに付け直した場合
1本だけ高く付けると、そこで水がせき止められて手前からあふれます。
雨の日に外から見ると、水が止まっている位置がはっきり分かります。
垂れ下がりを直すつもりで付け直した金具が、かえってあふれの原因になることがあるので、前後の金具と糸などで高さを揃えてから固定してください。
なお、あふれの原因が金具ではなく詰まりであることもあります。
その場合は金具を替えても直りません。
雨樋掃除のやり方で詰まりを取る道具と高所での注意点を解説していますし、竪とい内部で塞がっているなら雨樋の詰まりをワイヤーで取る方法で入れる向きと長さの目安を解説しています。
金具の仕様はパッケージのどこに書かれているか
店頭の袋入り商品では、表面に「軒とい用/竪とい用」「打込み/正面打ち」「適合シリーズ名」「対応する樋の形状」が印刷されています。
確かめる順番は、軒とい用か竪とい用か、取付方法、適合シリーズ、この3つです。
適合シリーズの記載が無い汎用品の場合は、対応形状と寸法だけが書かれているので、手元の樋の実寸と照らしてください。
通販の商品ページでは、仕様表に「適合品番」「材質」「入数」が並びます。
入数は見落としやすい項目で、1個入りと10個入りが同じ写真で並んでいることがあります。
交換する本数を数えてから注文してください。
材質は、鋼板に樹脂を被せたものやステンレスなどがあります。海に近い地域や、竪といが常に濡れている位置では錆びの進み方が変わるので、既存の金具が錆びて外れたのであれば、同じ材質を選び直すより錆びにくい材質へ替えるほうが再発までの期間は延びます。
よくある質問
雨樋の金具だけを1個交換できますか
できます。
ただし同じシリーズの金具か、樋の形状と寸法が合う金具が要ります。
外した金具を店へ持参して照合してください。
取付位置は既存の穴をそのまま使わず、少しずらして新しい下地にビスを打つほうが保持力が保てます。
古い穴は雨水が入るので、シーリング材で埋めてください。
金具の間隔はどれくらいが目安ですか
製品ごとに施工基準が決まっているため、一律の数値は書けません。
既存の雨樋金具の間隔を測り、それより広げないという判断で足ります。
積雪のある地域では雪の重みが加わるので、メーカーの施工要領書を取扱店に確認してください。
賃貸のアパートで雨樋の金具が外れていたら自分で直していいですか
雨樋は建物の共用部分や躯体として扱われることがあり、入居者が手を加えると責任の所在が問題になります。
まず管理会社か大家へ連絡してください。
外れた樋が通路に垂れ下がって危険な状態なら、その旨も併せて伝えてください。
まとめ
雨樋金具を選ぶときは、軒とい用か竪とい用か、打込み・正面打ち・吊りのどれで固定するか、樋が半丸か角型か、この3点を既存の部品から読み取れば候補はかなり絞れます。
メーカーごとに受け口の寸法が違うので、最後は品番か現物の照合で決めてください。
落ち葉が溜まりやすい家では、金具を替えたあとも詰まりであふれることがあるため、落ち葉の掃除を早く終わらせる手順で濡れた落ち葉の集め方を解説しています。
継ぎ手の外し方を含めて自分で作業する範囲を決めたい場合は、雨樋の補修を自分でやる手順で接着の順番を解説しています。
ぜひ本記事の取付位置の表と3つの確認点を参考に、手元の金具と照らし合わせてから買いに行ってください。
