隙間テープの選び方|スポンジ・モヘア・ゴムの使い分け

引き違い窓の合わせ目に手をかざすと、冷たい空気が流れてきます。
そこへ隙間テープを貼ったら、今度は窓が固くて閉まらなくなった、という失敗がよく起きます。
市販の隙間テープはスポンジ・EPDMゴムのパッキン・モヘアの3タイプに分かれていて、動く戸に使えるかどうかが最初に違います。
槌屋の網戸用すき間モヘアシール No.6095が幅6mm×高さ9.5mmと決まっているように、断面の寸法まで指定されている製品もあり、隙間の実寸を測らずに買うと埋まらないか、逆に厚すぎて戸が動かなくなります。
本記事では、隙間の幅と深さの測り方・3タイプの使い分け・屋外や賃貸で変わる選び方を解説します。

すまいの四季 編集部
結露・すきま風・凍結・雪・雑草・虫・暑さ・台風まで、季節ごとの住まいの困りごとを市販のグッズで手当てする方法をまとめています。製品の仕様はメーカー公式と公的機関の情報で確認し、確認時点を添えて掲載しています。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
隙間テープ選びは、埋めたい隙間の幅と深さで決まる
素材やメーカーより先に決まるのが、隙間の幅(テープの厚みで埋める方向)と、テープを貼れる面の奥行きです。玄関ドアの戸当たり部分のように数ミリしか空いていない場所に厚いスポンジを貼ると、ドアが最後まで閉まらずラッチ(かんぬき)が掛からなくなり、引き違い窓の召し合わせ(左右の窓が重なる部分)に厚みのあるパッキンを入れると、鍵のクレセントが回らなくなります。
測り方は難しくありません。
ドアなら閉めた状態で名刺やコピー用紙を差し込み、抵抗なく入る枚数でおおよその幅がつかめますし、窓なら閉めたまま室内側から光が漏れる位置を昼間に確認すると、埋めるべき場所が絞れます。
厚みを選ぶときは、測った隙間と同じか、わずかに厚い程度が目安で、2倍3倍の厚みを選ぶ理由はありません。
そもそも風の入り口がどこか分からないまま貼ると、テープを消費するだけで寒さは変わりません。線香の煙やティッシュで気流を探す方法はすきま風対策のやり方で解説しています。
スポンジ・ゴム・モヘアの3タイプは、つぶれ方と水への強さが違う
市販の中心はこの3タイプで、どれも「隙間を埋める」点は同じですが、押しつぶされたときの反発と、濡れたときの持ちが変わります。
スポンジタイプ
発泡ウレタンなどの起泡材を使った、いちばん入手しやすいタイプです。
やわらかいので少ない力でつぶれ、ドアや窓の閉まり具合への影響が小さい
一方、水を含みやすい素材のものは屋外や水回りで劣化が早くなります。
とりあえず室内の隙間をふさぎたい、ワンシーズンで貼り替えてもかまわない、という使い方に向きます。
EPDMのゴムパッキン
ニトムズのドア・窓用気密パッキンはEPDMゴムを主成分とし、耐候性・耐熱性・耐久性に優れ、柔軟な発泡体なので凹凸面になじみ、止水性にも優れるとしています。
断面がD型・V型のように成形されていて、D型は隙間の幅に対して厚みでつぶして埋める形、V型は開いた羽根が戸に押されてたわむ形です。
スポンジより反発が強いぶん、閉めたときの手ごたえが重くなる場合があります。
モヘアタイプ
毛足のある起毛材を細いベース部分に植えたタイプで、槌屋のすき間モヘアシールは網戸や引き戸のすき間向けの製品です。
密で弾力のあるモヘアが戸の動きを妨げずに不均一なすき間をふさぐ作りで、国内の主要サッシメーカーにも採用されています。
網戸用のNo.6095は幅6mm×高さ9.5mm・長さ2mで、ホワイトとブロンズの色展開があります。
毛の束なので完全な密閉にはならず、風の量を減らす方向の対策になります。
タイプ別に向いている場所と、選ばないほうがいい場所
同じ隙間でも、その戸が「毎日動くか」「水がかかるか」で答えが変わります。下の表は、貼る場所の条件からタイプを逆引きするための整理です。
| タイプ | 構造と性格 | 向いている場所・人 | 避けたほうがよい場面 |
|---|---|---|---|
| スポンジ | 発泡材。やわらかく低反発で、閉まり具合への影響が小さい | 室内ドアの戸当たり、勝手口、初めて貼る人、ワンシーズンで貼り替える前提の人 | 雨がかかる屋外面、浴室まわりなど常時湿る場所 |
| EPDMゴムパッキン(D型・V型) | EPDM主成分の発泡体。凹凸になじみ、止水性と耐候性に優れる | 玄関ドアの戸当たり、気密を上げたい人、数シーズン使いたい人 | すでに閉まりが固いドア、可動部に厚みの余裕がない窓 |
| モヘア | 毛足のある起毛材。戸の動きを妨げずに不均一な隙間をふさぐ | 網戸、引き戸、毎日開け閉めするサッシのレール周辺 | 完全に風を止めたい場所、水の侵入を止めたい場所 |
迷ったときは、指で戸を押してみて動くかどうかで決めてください。
動く面どうしがこすれる場所はモヘア、閉めたときに押し当たって止まる面はスポンジかゴムパッキン、という分け方でほとんどの窓とドアが片づきます。
窓まわりはテープ以外の手当てと組み合わせたほうが体感が変わるので、カーテンやシートとの役割分担は窓の寒さ対策の使い分けで解説しています。
屋外のサッシに使うなら、防水と耐候をうたう隙間テープを選ぶ
雨がかかる面に室内用のスポンジを貼ると、水を含んで重くなり、紫外線で粘着が弱って垂れ下がります。
ニトムズには屋外用の防水すきまテープがあり、雨がかかる場所を想定した製品が別に用意されています。
パッケージに「屋内用」としか書かれていない製品を外に回さないでください。
屋外側に貼るときは、貼る面が乾いていることも条件です。
冬の朝に結露や霜が残ったまま貼ると、粘着面と下地の間に水が残って数日で剥がれます。
作業は日が当たって乾いた昼過ぎを選び、貼る前に乾いた布でサッシの砂ぼこりを落としてから貼ると持ちが変わります。
賃貸で隙間テープを使うなら、剥がすときの下地を先に見る
アルミサッシの表面なら粘着が残っても中性洗剤とプラスチックのヘラで落とせることが多い一方、木製ドアの塗装面や化粧シート貼りの枠は、剥がすときに表面ごと持っていかれることがあります。木部に貼る可能性があるなら、先にマスキングテープを下地として貼り、その上に隙間テープを重ねる方法が安全です。
もう一点、退去時にまとめて剥がそうとすると、経年で硬くなった粘着が下地に食い込んでいて苦労します。
屋外面に貼ったものは一年ごと、室内でも二年を目安に一度剥がして貼り直すと、跡が残りにくくなります。
玄関ドアは下端と戸当たりで必要なテープが別になるので、場所ごとの選び分けは玄関ドアの隙間風対策で解説しています。
隙間テープを買う前に測るのは、幅・深さ・貼る長さの3つ
幅と深さは前述のとおりですが、長さの見積もりで買い足しに走る人が多く見られます。
引き違い窓なら、貼るのは窓枠の四辺すべてではなく、上下のレールに接する部分と左右の召し合わせが中心で、ドアなら戸当たりの三辺に加えて下端が別扱いになります。
必要な長さを出すときは、実際に貼る辺だけをメジャーで測って合計し、貼り直しのぶんとして1割ほど足しておくと足りなくなりません。
製品側の長さも確認してください。
モヘアシールのNo.6095は1本2mなので、掃き出し窓の一辺を通すだけで使い切ることがあります。
同じ場所に左右対称で2本必要になる場合もあり、本数の読み違いは色違いを買い足す羽目につながります。
ブロンズとホワイトのように色が分かれている製品では、サッシの色に合わせて先に決めておくほうが安心です。
貼る位置そのものに迷いがあるなら、窓・ドア・引き戸それぞれの貼り位置を隙間テープの貼り方のコツで解説しています。
厚すぎる隙間テープを選ぶと、閉まらないうえに結露が増えることがある
いちばん多い失敗は、風を確実に止めたいという理由で必要以上に厚い製品を選ぶことです。
ドアが最後まで閉まらなければ鍵が掛からず、無理に押し込めば蝶番(ちょうつがい)に負担がかかって建て付けが狂います。
窓の場合はクレセントが掛からなくなり、防犯の面でも困ります。
厚みは隙間の実寸に合わせ、足りないと感じたときに一段階だけ厚いものへ替えてください。
もう一つ起きやすいのが、気密が上がったぶん室内の湿気が逃げなくなり、窓や壁の結露が増えるという変化です。
隙間をふさぐこと自体は正しい対策ですが、換気と加湿のバランスが変わるので、貼ったあとに窓の水滴が増えたら換気の回数を見直してください。
結露の出方は窓ガラスの種類でも変わり、原因別の手当ては結露対策の選び方で解説しています。
よくある質問
隙間テープは何年くらいもちますか
貼る場所の条件で大きく変わるため、何年と言い切れません。
室内の動かない面に貼ったスポンジなら数シーズン形を保つこともあれば、屋外で日と雨を受ける面では一年を待たずに劣化することもあります。
手で押してつぶれたまま戻らなくなったら、気密の役目を終えているので貼り替えてください。
網戸の隙間にはどのタイプを使えばよいですか
戸が毎日動く場所なので、モヘアタイプが適しています。
槌屋のすき間モヘアシールは網戸・引き戸向けの製品で、毛足が不均一なすき間をふさぎながら戸の動きを妨げない作りです。
スポンジやゴムパッキンを可動部に貼ると、こすれてすぐにちぎれます。
100均で買える隙間テープでも効果はありますか
室内の動かない面をふさぐ用途であれば、扱いやすい選択肢です。
ただし屋外の雨がかかる面や、数シーズン貼りっぱなしにしたい場所では、耐候性をうたう製品との差が出ます。
貼り替える手間をどこまで許せるかで決めてください。
剥がしたあとのベタベタはどうすれば取れますか
アルミサッシやガラスなら、中性洗剤を含ませた布でふやかしてからプラスチック製のヘラでこそげ落とす方法が基本です。木部や塗装面では溶剤を含むシール剥がし剤で表面を傷めることがあるので、目立たない場所で試してから使ってください。
まとめ
隙間テープは、埋めたい隙間の幅と深さを測るところから選択肢が絞れます。
毎日動く網戸や引き戸はモヘア、閉めたときに押し当たる玄関ドアや窓の戸当たりはスポンジかEPDMのゴムパッキン、雨がかかる面は屋外用の防水製品という分け方で、買い間違いはほとんど避けられます。
厚ければ効くという考え方だけは捨ててください。
窓の冷えがテープだけで解消しない場合は、ガラス面の対策と組み合わせる手もあり、ガラス種別ごとの選び分けは窓用断熱シートの選び方で解説しています。
ぜひ本記事のタイプ別比較表と、幅・深さ・貼る長さの3つの実寸を参考に、自宅の窓とドアに合う一本を選んでください。





