台風前のベランダ対策|飛ばされやすい物と室内退避の基準

風が強まると、ベランダではサンダルや植木鉢の受け皿が先に転がり出します。片づける順番は重さではなく、風で持ち上がるかどうかで決まり、500mlのペットボトルほどの重さでも面が広いものは浮きます。
見落とされやすいのが排水口で、落ち葉や砂が詰まったまま強い雨が続くと水位が上がり、サッシの下端から室内側へ回り込みます。
日水化学工業のアクアブロックのように水に浸すと約3分で約20kgになる吸水土のうは、接近直前でも広げられるタイプです。
本記事では、台風の日にベランダで起きる3つの被害・室内へ入れるものと固定して残すものの線引き・排水口の掃除と当日までの段取りを解説します。

すまいの四季 編集部
結露・すきま風・凍結・雪・雑草・虫・暑さ・台風まで、季節ごとの住まいの困りごとを市販のグッズで手当てする方法をまとめています。製品の仕様はメーカー公式と公的機関の情報で確認し、確認時点を添えて掲載しています。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
台風が近づくとベランダで起きることは3つ
ベランダは屋外でありながら物置になりやすく、そのうえ上下左右が壁とサッシで囲まれています。この形が、風と水の両方で被害を作ります。
軽くて面の広いものから飛ぶ
飛ぶかどうかを決めるのは重さと、風を受ける面の広さの組み合わせです。
ゴミ箱のふた、植木鉢の受け皿、洗濯ばさみを付けたままのハンガー、すだれやシェードは、いずれも軽いのに風を受ける面が広く、隣家や階下の車に当たると自分の家の被害では済みません。
マンションの高層階では風速が上がるため、地上の感覚で判断しないでください。
排水口が詰まって水位が上がる
ベランダの床は排水口へ向かってわずかに傾いており、水はそこ一箇所に集まります。
落ち葉・砂・洗濯機の糸くずが溜まっていると流れきらず、床に水が溜まります。
台風の雨は短時間に大量に降るため、普段の雨では問題にならない程度の詰まりでも水位が上がることがあります。
吹き込んだ雨がサッシの下端から入る
横殴りの雨は、窓を閉めていてもサッシのレールに溜まります。
水位が上がってレールを越えると、室内側の床が濡れます。
古いサッシやゴムパッキンが硬くなった窓では、この浸入が起きやすいです。
家全体で何をどの順で手当てするかは、家の台風対策まとめで解説しています。
室内に入れるものと、固定して残すものの線引き
迷ったら、両手で持ち上げて簡単に動くものはすべて室内へ入れてください。
サンダル、スリッパ、ほうき、じょうろ、S字フックやピンチハンガー、小さめの植木鉢、ゴミ箱、灰皿、子どものおもちゃがこれに当たります。
ベランダに何も置かない状態にできれば、飛散の心配はほぼ消えます。
どうしても残すものは、低く倒して縛る
大きな植木鉢やプランターは室内に入れにくいので、床に寝かせるか壁際に寄せ、手すりの格子や柱に紐で縛ってください。
立てたまま並べると風を受ける面が広く、倒れて割れます。
物干し竿は金具から外し、床に置いて縛るのが基本で、竿受けに載せたまま紐で結ぶだけでは浮き上がって抜けることがあります。
すだれ・シェードは巻かずに外す
夏用の日よけは、巻き上げて結んだだけでは風でほどけます。
タカショーのクールシェードのようにポリエチレン生地でアルミハトメを備えた製品は、ハトメごと引きちぎれたり、金具ごと外れて飛んだりします。
シーズン中の取り外しを前提に、どういう留め方の製品を選ぶかという話は窓の暑さ対策まとめで解説しています。
排水口の掃除は前日までに済ませてください
作業は単純で、排水口のカバーを外し、溜まった落ち葉と泥をかき出し、水をバケツ一杯流して引きが遅くないか確かめるだけです。
引きが悪ければ内部に土が固まっているので、割り箸や細いブラシで届く範囲をかき出します。
手が入らない奥で詰まっている場合は、管理会社か専門業者に相談してください。
掃除の時期を台風当日にしないほうがよい理由は、風雨のなかで屈んで作業すると危険なことと、かき出したゴミを乾かして捨てる時間が取れないことです。
雨が降り始めてから排水口へ手を伸ばすより、進路予報が出た時点で済ませるほうが安全です。
網戸のすき間や戸当たりの劣化が気になる場合も、屋外の雨がかかる場所には屋外用の防水すきまテープという選択肢があります。
ベランダで裏目に出る固定のやり方
やらないほうがよい手当てが、いくつかあります。
ブルーシートを張って覆う
植木や自転車を守るつもりでブルーシートをかけると、シート全体が帆になって強い力を受けます。
結束点が外れれば、シートと中身がまとめて動きます。
覆うのではなく、低く寝かせて縛るほうが被害は小さいです。
窓の外側に養生テープを貼る
ガラスの飛散対策として窓に養生テープを貼る方法が知られていますが、屋外側に貼ったテープは雨で粘着が落ち、剥がすときに跡が残ることもあります。貼る位置と、フィルムとの使い分けは台風の窓ガラス対策で解説しています。
土のうで排水口をふさぐ
浸水を防ぐつもりで排水口の上に土のうを置くと、水の逃げ場がなくなってベランダ全体が水たまりになります。
土のうは掃き出し窓の前へ並べて室内への流入を止めるもので、排水を止める道具ではありません。
並べ方と吸水タイプ・砂入りの使い分けは土のうの積み方と使い方で解説しています。
ベランダの奥行きが狭くて土のうを置けない場合は、家庭用の止水板のような薄い板で立ち上げる方法も検討できます。
ベランダの備えは接近の48時間前から動く
台風が近づく直前のホームセンターでは、養生テープ・ブルーシート・土のう袋・乾電池・モバイルバッテリーの棚が一気に薄くなります。
予報で進路に入った時点で買い物を済ませ、前日までにベランダの片づけと排水口の掃除を終え、当日は屋外へ出ないという段取りが現実的です。
取扱いは店舗や時期で変わるため、直前に同じ商品が買えるとは考えないでください。
吸水土のうは水に浸すだけで膨らむので、事前にかさばらず保管できる点が家庭向きです。
アクアブロックには海水対応のシリーズと、使用後に水を抜く脱水剤もあります。
停電が重なるとベランダの様子を夜に確認できなくなるので、照明と電源の備えは同じ日にそろえてください。
ランタンやポータブル電源の選び分けは停電対策グッズの備え方で解説しています。
よくある質問
ベランダの物干し竿は外さないとだめですか
外して床に寝かせ、手すりや柱に縛ってください。
竿受けに載せたままだと浮き上がって落下し、下の階や通行人に当たる危険があります。
竿受けそのものが取り外せるタイプなら、金具も外して室内へ入れておくと安心です。
植木鉢が重くて室内に入れられません
床に寝かせて壁際へ寄せ、紐で手すりの格子に縛る方法で高さを下げてください。
土がこぼれるのを避けたい場合は、鉢をまとめて壁側に密着させ、間に隙間を作らないように並べるだけでも倒れにくくなります。
持ち上げて腰を痛めるくらいなら、立てたまま縛って高さを抑える判断でかまいません。
台風のあと、ベランダは何をすればいいですか
まず排水口に飛んできた葉やゴミが溜まっていないかを確かめ、取り除いてください。
海沿いの地域では潮を含んだ風が吹き込むため、手すりや物干し金具の金属部分は水で流しておくと錆びにくくなります。
手すりの外側やガラスの上端など、身を乗り出さないと届かない場所は無理に作業せず、管理会社に相談してください。
賃貸で共用部分のベランダは、勝手に手を入れていいのでしょうか
多くのマンションでベランダは共用部分の扱いで、避難経路にもなっています。掃除や私物の片づけは居住者の管理範囲ですが、手すりへの部材の取り付けや床への固定は規約で禁止されている場合があるため、管理規約を確認してから判断してください。
まとめ
ベランダの台風対策は、持ち上がるものを室内へ入れ、残すものは低く寝かせて縛り、排水口を前日までに掃除する、この3つでほとんどが済みます。
ブルーシートで覆う、排水口に土のうを置くといった手当ては、かえって被害を大きくします。
買い物と片づけの時期を早めに決めておけば、当日は屋外へ出ずに過ごせます。
ぜひ本記事の3つの被害の切り分けと、室内へ入れるものの線引きを参考に、次の進路予報が出た時点でベランダの片づけを始めてください。





